今年も、お彼岸の季節が来ました。
ご先祖様へ感謝の気持ちを伝えたいですね。
毎年来るお彼岸ですが、改めて考えてみると、「お彼岸って本当はどんな意味?」と言う方もいるはず。
そこで、覚えておくと便利で、知らないで「常識のない人」と思われないよう、お彼岸の基礎知識を紹介します。
(出典:www.zyousyuin.jp)
『彼岸とは』
そもそも「彼岸」とは元々仏教用語で、
「煩悩に満ちた現世を離れて修行を積んで煩悩を捨て、悟りの境地に達した世界に到達する」
と言った意味です。
現代日本人の“お彼岸”というとこの意味からは少し離れて、お寺で行われている「彼岸会」と呼ばれる法要や、先祖供養の意味で使われるのが一般的ですね。
ただ、実は他の仏教国では「彼岸」=「お墓参り」をすることは少なく、お彼岸のお墓参りは日本独特の風習のようです。
国が違えば同じ言葉でも意味を持つ、というのは他の風習と一緒ですね。
『お彼岸の期間』
お彼岸は年2回にあります。
“春の彼岸”と“秋の彼岸”ですね。
お彼岸の期間は、3月の春分の日、9月の秋分の日をそれぞれ基準に、前後3日間で合計7日間です。
ザックリいうと、春分の日のある週と、秋分の日の週ということになりますね。
2015年は、春の彼岸が3月18日から3月24日まで。
秋の彼岸が9月20日から9月26日までです。
それぞれ初日は“彼岸の入り”
終日を“彼岸明け”
と言います。
「春分の日」「秋分の日」は、「何日がこの日」と言う決まりが無いのは、毎年カレンダーを見ると気づいている方も多いはず。
太陽が「春分点」「秋分点」に達した日が「春分の日」「秋分の日」になります。
だから毎年微妙に変わるんですね。
『お彼岸の準備』
さて、「お彼岸」のお墓参りには何を持って行きましょう。
調べてみると、春、秋ともにこれは絶対!という決まり事はないとのこと。
思い浮かぶのは、
・掃除道具
・供花・供え物
・お線香
が一般的ですね。
ご先祖様への感謝の気持ちの表れですから、お墓を綺麗に清掃して飾る事は良いことです。
ただ、供花と供え物に関しては、注意点があります。
それぞれの自治体や霊園にもよりますが、お供えした物は、お墓参りのときだけ供えて、帰るときには持ち帰るのが最近では一般的になっています。
特にお供え物はカラスや動物に荒らされることが多く、せっかく綺麗にしたお墓が台無しですし、近隣のご家族にも迷惑を掛けてしまいますので必ず持ち帰りましょう。
ただ、持ち帰ったものを家の仏壇などに再び供えるのは好ましくないと言われています。
ご先祖様に1度供えた物なので、失礼に当たるそうです。
ですから、供花なら自分達用に飾ると良いですし、お菓子や果物であればご先祖様に感謝して頂くと良いでしょう。
昔は良く見られた光景ですが、その場でお弁当などと一緒に広げ、家族で食べる言うのもご先祖供養になりますので、ご先祖様と一緒に食事を摂るのも良いですね。
『おはぎ・ぼたもち』
(出典:www.navirun.com)
お彼岸には、“おはぎ”“ぼたもち”は付き物です。
どちらがどう、と決まっているわけでもなく、おはぎかぼたもちのどちらかを供えるわけですが…
では一体おはぎとぼたもちは何が違うだろう?と疑問に持つ方もいるはず。
結論から言えば、おはぎとぼたもちに全国共通の大きな違いはありません。
こしあんが使った物がぼたもち、粒あんや黄粉をまぶした物がおはぎと言う見方があったり、地域によってはまた色々と分け方や違いがあるようですが、全国の共通認識ではないよう。
ちなみに「ぼたもち」は春に咲く「牡丹」に似ているから「おはぎ」は秋に咲く「萩」に似ているから、というのが由来の通説です。
であれば、春の彼岸に供えればぼたもち、秋の彼岸にはおはぎになる、といったところでしょうか。
お彼岸の基礎知識を紹介しました。
お彼岸には、お寺で行われている「お彼岸法要」や「施餓鬼法要」も行われています。
お墓参りだけでは無く、お坊さんと共に先祖供養するのも良い物です。
ご先祖様に感謝の気持ちで、お彼岸を過ごしてみては如何でしょうか。
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